10月19日 午後2時より石川県青少年総合研修センターにおいて教育講演会が行われました。講師は、如是庵 庵主の上原 元隆 禅師とライフハーモニー教育研究所所長の位田 隆久 先生でした。
最初に、上原 元隆 禅師による『 我が托鉢人生を語る 』でした。禅師は、十数年間托鉢だけで生活しておられるそうです。
20代前半の女性に声をかけられ「力を下さい」とぎゅっと手を握られて逆に力をいただいた話や、学校帰りの小学生に「おじちゃん何しとるん」と言われて、説法した話。昼食時食堂でうどんを注文すると、その店で一番値段の高い定食が出てきたので「注文したのと違いますよ」と言ったら「どうぞ食べてください」と言われありがたくごちそうになった話など
托鉢をしていて感じる金沢の温かな人柄などの貴重な体験を語ってくださいました。
休憩の後、位田 隆久 先生による「 三つの眼と共感について 」でした。
三つの眼とは、「他人の眼」「自分の眼(良心)」「天の眼」のことである。現在は、「天の眼」が意識されることが無くなってきている。
「他人の眼」だけでは、見つからなければ何をしても良いという考えになってしまう。最近の偽装問題などの報道などを視ていると、この「天の眼」が無くなってきている為ではないだろうか?
「衣食住 足りて礼節を知る」と言うが、テレビなどで頭を下げている会社の社長さんは、十分に衣食住が足りている人達なのではないか?「天の眼」があることを思い出す必要がある。
また、家庭は共感の場である。悲しいことがあったら「悲しいね」と共感し、苦しいことがあったら「苦しいね」と共感し、楽しいことがあったら「楽しいね」と共感することで気持ちがリセットされリフレッシュして明日への元気がわいてくる。
家庭は、外の社会に対応する力を身につけさせるために「天の眼」があることを教え、共感をして社会のプレッシャーに負けない力を与える役割があるのではないかと思います。