今回の平成19年度石川県(小松市)地域社会武道指導者研修会は、大変有意義な2日間の研修でした。
派遣講師に(財)少林寺拳法連盟 新井唐弘会長と加藤義秋先生を迎えました。間近で手をとって指導していただける機会がなかなか無い2人による講習で、私にとって記憶に残る研修会となりました。
今回の指導者研修会で、新井会長の研修からは、指導する際のポイント3点を学習することができました。
第一に「答え探しはしない」と言うポイント。技を練習する際に陥りやすい間違いは、解答を探して試行錯誤してしまう。指導者は、到達する答えをはっきりと提示しなければならない。
第二点目は、「見極めが大切」と言う点。指導者は、相手がどこでつまずいているのかを素早く見極めなければならない。頭が痛いのに手足の治療をしても効果があがらない。指導者は適切な処方箋を提示しなければならない。
最後に、「易しい、できることから始め、できたら繰り返す」。対象者のレベルによりスモールステップで出来ることを確実に行わせ、ステップアップを図る。けして焦らない。できる喜びや達成感があると継続しやすくなる。
これらの事は、少林寺拳法の指導だけではなく、あらゆる場面で応用できる指導技術ではないかと思います。指導者は、方針(目標)を決定し、目標達成に障害となる問題点を明らかにして、その問題点に対して可能な対策から確実に実行させていく。これが指導者の役割であると考えます。
以上の3点をもう一度反芻して、今後の指導に取り入れていけたらと思います。
そして、もう一つ楽しみにしていた加藤先生による圧法・整法の研修からは、締法が新鮮でした。
武専や他の研修会でも、圧法を教えていただける機会はあるのですが、締法はその機会があまりありません。
勝手な希望としては、もう少し時間をかけ、例えば柔道の絞め技やレスリング・プロレス技などとの違いと共に説明があるとより理解しやすかったのではないかと思います。
圧法・整法・締法も、その他の技術であろうと繰り返さないと身に付かないと思います。来年度までには統一され、体系化されたものが武専などで始められると聞きました。多くの有段者が貴重な技術を身につけ、大切な我々の財産が継承されていくことを願っています。
新井会長、加藤先生には、2日間にわたり本当にありがとうございました。